○名古屋港管理組合議会の保有する個人情報の保護に関する条例
令和五年三月三十一日
条例第一号
目次
第一章 総則(第一条―第三条)
第二章 個人情報等の取扱い(第四条―第十八条)
第三章 個人情報ファイル(第十九条)
第四章 開示、訂正及び利用停止
第一節 開示(第二十条―第三十二条)
第二節 訂正(第三十三条―第三十九条)
第三節 利用停止(第四十条―第四十五条)
第四節 審査請求(第四十六条―第四十八条)
第五章 雑則(第四十九条―第五十四条)
第六章 罰則(第五十五条―第五十九条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この条例は、名古屋港管理組合議会(以下「議会」という。)における個人情報の適正な取扱いに関し必要な事項を定め、議会の保有する個人情報の開示、訂正及び利用停止を請求する個人の権利を明らかにすることにより、議会の適正かつ円滑な運営を図りつつ、個人の権利利益を保護することを目的とする。
(定義)
第二条 この条例において「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
一 当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式をいう。次項第二号において同じ。)で作られる記録をいう。以下同じ。)に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項(個人識別符号を除く。)をいう。以下同じ。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)
二 個人識別符号が含まれるもの
2 この条例において「個人識別符号」とは、次の各号のいずれかに該当する文字、番号、記号その他の符号のうち、議会の議長(以下「議長」という。)が定めるものをいう。
一 特定の個人の身体の一部の特徴を電子計算機の用に供するために変換した文字、番号、記号その他の符号であって、当該特定の個人を識別することができるもの
二 個人に提供される役務の利用若しくは個人に販売される商品の購入に関し割り当てられ、又は個人に発行されるカードその他の書類に記載され、若しくは電磁的方式により記録された文字、番号、記号その他の符号であって、その利用者若しくは購入者又は発行を受ける者ごとに異なるものとなるように割り当てられ、又は記載され、若しくは記録されることにより、特定の利用者若しくは購入者又は発行を受ける者を識別することができるもの
3 この条例において「要配慮個人情報」とは、本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実その他本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして議長が定める記述等が含まれる個人情報をいう。
4 この条例において「保有個人情報」とは、議会の事務局の職員(以下この章から第三章まで及び第六章において「職員」という。)が職務上作成し、又は取得した個人情報であって、職員が組織的に利用するものとして、議会が保有しているものをいう。ただし、行政文書(名古屋港管理組合情報公開条例(平成十二年名古屋港管理組合条例第七号)第二条第二項に規定する行政文書をいう。第二十一条第一項第二号及び第四十九条第二項において同じ。)に記録されているものに限る。
5 この条例において「個人情報ファイル」とは、保有個人情報を含む情報の集合物であって、次に掲げるものをいう。
一 一定の事務の目的を達成するために特定の保有個人情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したもの
二 前号に掲げるもののほか、一定の事務の目的を達成するために氏名、生年月日、その他の記述等により特定の保有個人情報を容易に検索することができるように体系的に構成したもの
6 この条例において個人情報について「本人」とは、個人情報によって識別される特定の個人をいう。
一 第一項第一号に該当する個人情報 当該個人情報に含まれる記述等の一部を削除すること(当該一部の記述等を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。
二 第一項第二号に該当する個人情報 当該個人情報に含まれる個人識別符号の全部を削除すること(当該個人識別符号を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。
一 第一項第一号に該当する個人情報 当該個人情報に含まれる記述等の一部を削除すること(当該一部の記述等を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。
二 第一項第二号に該当する個人情報 当該個人情報に含まれる個人識別符号の全部を削除すること(当該個人識別符号を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)。
9 この条例において「個人関連情報」とは、生存する個人に関する情報であって、個人情報、仮名加工情報及び匿名加工情報のいずれにも該当しないものをいう。
10 この条例において「特定個人情報」とは、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号)第二条第八項に規定する特定個人情報をいう。
11 この条例において「保有特定個人情報」とは、特定個人情報であって、保有個人情報に該当するものをいう。
12 この条例において「独立行政法人等」とは、独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人及び個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号。第二章及び第四十九条第一項において「法」という。)別表第一に掲げる法人をいう。
13 この条例において「地方独立行政法人」とは、地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第一項に規定する地方独立行政法人をいう。
(議会の責務)
第三条 議会は、その保有する個人情報の適正な取扱いが確保されるよう必要な措置を講ずるものとする。
第二章 個人情報等の取扱い
(個人情報の保有の制限等)
第四条 議会は、個人情報を保有するに当たっては、法令又は条例の規定によりその権限に属する事務を遂行するため必要な場合に限り、かつ、その利用の目的をできる限り特定しなければならない。
2 議会は、前項の規定により特定された利用の目的(以下「利用目的」という。)の達成に必要な範囲を超えて、個人情報を保有してはならない。
3 議会は、利用目的を変更する場合には、変更前の利用目的と相当の関連性を有すると合理的に認められる範囲を超えて行ってはならない。
(利用目的の明示)
第五条 議会は、本人から直接書面(電磁的記録を含む。)に記録された当該本人の個人情報を取得するときは、次に掲げる場合を除き、あらかじめ、本人に対し、その利用目的を明示しなければならない。
一 人の生命、身体又は財産の保護のために緊急に必要があるとき。
二 利用目的を本人に明示することにより、本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがあるとき。
三 利用目的を本人に明示することにより、国、独立行政法人等、地方公共団体又は地方独立行政法人が行う事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき。
四 取得の状況からみて利用目的が明らかであると認められるとき。
(不適正な利用の禁止)
第六条 議長は、違法又は不当な行為を助長し、又は誘発するおそれがある方法により個人情報を利用してはならない。
(適正な取得)
第七条 議長は、偽りその他不正の手段により個人情報を取得してはならない。
(正確性の確保)
第八条 議長は、利用目的の達成に必要な範囲内で、保有個人情報が過去又は現在の事実と合致するよう努めなければならない。
(安全管理措置)
第九条 議長は、保有個人情報の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の保有個人情報の安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない。
2 前項の規定は、議会から個人情報の取扱いの委託(二以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者が受託した業務を行う場合における個人情報の取扱いについて準用する。
(漏えい等の通知)
第十一条 議長は、保有個人情報の漏えい、滅失、毀損その他の保有個人情報の安全の確保に係る事態であって個人の権利利益を害するおそれが大きいものとして議長が定めるものが生じたときは、本人に対し、議長が定めるところにより、当該事態が生じた旨を通知しなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
一 本人への通知が困難な場合であって、本人の権利利益を保護するため必要なこれに代わるべき措置をとるとき。
二 当該保有個人情報に第二十二条各号に掲げる情報のいずれかが含まれるとき。
(利用及び提供の制限)
第十二条 議長は、法令に基づく場合を除き、利用目的以外の目的のために保有個人情報を自ら利用し、又は提供してはならない。
一 本人の同意があるとき、又は本人に提供するとき。
二 議会が法令又は条例の規定によりその権限に属する事務の遂行に必要な限度で保有個人情報を内部で利用する場合であって、当該保有個人情報を利用することについて相当の理由があるとき。
三 管理者、監査委員、他の地方公共団体の機関、他の地方公共団体が設立した地方独立行政法人、法第二条第八項に規定する行政機関又は独立行政法人等に保有個人情報を提供する場合において、保有個人情報の提供を受ける者が、法令又は条例の定める事務又は業務の遂行に必要な限度で提供に係る個人情報を利用し、かつ、当該個人情報を利用することについて相当の理由があるとき。
四 前三号に掲げる場合のほか、専ら統計の作成又は学術研究の目的のために保有個人情報を提供するとき、本人以外の者に提供することが明らかに本人の利益になるとき、その他保有個人情報を提供することについて特別の理由があるとき。
3 前項の規定は、保有個人情報の利用又は提供を制限する法令又は他の条例の規定の適用を妨げるものではない。
4 議長は、個人の権利利益を保護するため特に必要があると認めるときは、保有個人情報の利用目的以外の目的のための議会の内部における利用を議会の事務局の特定の課又は職員に限るものとする。
第一項 | 法令に基づく場合を除き、利用目的以外の目的 | 利用目的以外の目的 |
自ら利用し、又は提供してはならない | 自ら利用してはならない | |
第二項 | 自ら利用し、又は提供する | 自ら利用する |
第二項第一号 | 本人の同意があるとき、又は本人に提供するとき | 人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意があり、又は本人の同意を得ることが困難であるとき |
(口頭による保有個人情報の閲覧の求め)
第十三条 議長は、保有個人情報(本人に閲覧させることによって、当該本人又は第三者の権利利益を不当に侵害するおそれがあると認められるものを除く。)のうち議長があらかじめ定めた保有個人情報について本人から口頭により閲覧の求めがあった場合においては、当該保有個人情報を閲覧させることができる。
2 前項の規定による閲覧の求めをする者は、議長が定めるところにより、当該閲覧の求めに係る保有個人情報の本人であることを示す書類を提示し、又は提出しなければならない。
(保有個人情報の提供を受ける者に対する措置要求)
第十四条 議長は、利用目的のために又は第十二条第二項第三号若しくは第四号の規定に基づき、保有個人情報を提供する場合において、必要があると認めるときは、保有個人情報の提供を受ける者に対し、提供に係る個人情報について、その利用の目的若しくは方法の制限その他必要な制限を付し、又はその漏えいの防止その他の個人情報の適切な管理のために必要な措置を講ずることを求めるものとする。
(外国にある第三者への提供の制限)
第十五条 議長は、外国(本邦の域外にある国又は地域をいう。以下この条において同じ。)(個人の権利利益を保護する上で我が国と同等の水準にあると認められる個人情報の保護に関する制度を有している外国として議長が定めるものを除く。以下この条において同じ。)にある第三者(法第十六条第三項に規定する個人データの取扱いについて法第四章第二節の規定により同条第二項に規定する個人情報取扱事業者が講ずべきこととされている措置に相当する措置(第三項において「相当措置」という。)を継続的に講ずるために必要なものとして法第七十一条第一項の個人情報保護委員会規則で定める基準に適合する体制を整備している者を除く。以下この項及び次項において同じ。)に利用目的以外の目的のために保有個人情報を提供する場合には、法令又は条例に基づく場合及び第十二条第二項第四号に掲げる場合を除くほか、あらかじめ外国にある第三者への提供を認める旨の本人の同意を得なければならない。
2 議長は、前項の規定により本人の同意を得ようとする場合には、その定めるところにより、あらかじめ、当該外国における個人情報の保護に関する制度、当該第三者が講ずる個人情報の保護のための措置その他当該本人に参考となるべき情報を当該本人に提供しなければならない。
3 議長は、保有個人情報を外国にある第三者(第一項に規定する体制を整備している者に限る。)に利用目的以外の目的のために提供した場合には、法令又は条例に基づく場合及び第十二条第二項第四号に掲げる場合を除くほか、その定めるところにより、当該第三者による相当措置の継続的な実施を確保するために必要な措置を講ずるとともに、本人の求めに応じて当該必要な措置に関する情報を当該本人に提供しなければならない。
(個人関連情報の提供を受ける者に対する措置要求)
第十六条 議長は、第三者に個人関連情報を提供する場合(当該第三者が当該個人関連情報を個人情報として取得することが想定される場合に限る。)において、必要があると認めるときは、当該第三者に対し、提供に係る個人関連情報について、その利用の目的若しくは方法の制限その他必要な制限を付し、又はその漏えいの防止その他の個人関連情報の適切な管理のために必要な措置を講ずることを求めるものとする。
(仮名加工情報の取扱いに係る義務)
第十七条 議長は、法令に基づく場合を除くほか、仮名加工情報(個人情報であるものを除く。以下この条及び第五十一条において同じ。)を第三者(当該仮名加工情報の取扱いの委託を受けた者を除く。)に提供してはならない。
2 議長は、その取り扱う仮名加工情報の漏えいの防止その他仮名加工情報の安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければならない。
3 議会は、仮名加工情報を取り扱うに当たっては、法令に基づく場合を除き、当該仮名加工情報の作成に用いられた個人情報に係る本人を識別するために、当該個人情報から削除された記述等及び個人識別符号並びに法第四十一条第一項の規定により行われた加工の方法に関する情報を取得し、又は当該仮名加工情報を他の情報と照合してはならない。
4 議長は、仮名加工情報を取り扱うに当たっては、法令に基づく場合を除き、電話をかけ、郵便若しくは民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)第二条第六項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第九項に規定する特定信書便事業者による同条第二項に規定する信書便により送付し、電報を送達し、ファクシミリ装置若しくは電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって議長が定めるものをいう。)を用いて送信し、又は住居を訪問するために、当該仮名加工情報に含まれる連絡先その他の情報を利用してはならない。
5 前各項の規定は、議会から仮名加工情報の取扱いの委託(二以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者が受託した業務を行う場合について準用する。
(匿名加工情報の取扱いに係る義務)
第十八条 議会は、匿名加工情報を取り扱うに当たっては、法令に基づく場合を除き、当該匿名加工情報の作成に用いられた個人情報に係る本人を識別するために、当該個人情報から削除された記述等若しくは個人識別符号若しくは法第四十三条第一項の規定により行われた加工の方法に関する情報を取得し、又は当該匿名加工情報を他の情報と照合してはならない。
2 議会は、匿名加工情報の漏えいを防止するために必要なものとして議長が定める基準に従い、匿名加工情報の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。
3 前二項の規定は、議会から匿名加工情報の取扱いの委託(二以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者が受託した業務を行う場合について準用する。
第三章 個人情報ファイル
(個人情報ファイル簿の作成及び公表)
第十九条 議長は、その定めるところにより、議会が保有している個人情報ファイルについて、それぞれ次に掲げる事項その他議長が定める事項を記載した帳簿(第三項において「個人情報ファイル簿」という。)を作成し、公表しなければならない。
一 個人情報ファイルの名称
二 個人情報ファイルが利用に供される事務をつかさどる組織の名称
三 個人情報ファイルの利用目的
五 個人情報ファイルに記録される個人情報(以下この項及び次項において「記録情報」という。)の収集方法
六 記録情報に要配慮個人情報が含まれるときは、その旨
七 記録情報を議会以外の者に経常的に提供する場合には、その提供先
九 第三十三条第一項ただし書又は第四十条第一項ただし書に該当するときは、その旨
2 前項の規定は、次に掲げる個人情報ファイルについては、適用しない。
一 次に掲げる個人情報ファイル
イ 議会の議員若しくは議員であった者又は職員若しくは職員であった者に係る個人情報ファイルであって、専らその人事、議員報酬、給与、報酬又は福利厚生に関する事項その他これらに準ずる事項を記録するもの(議長が行う職員の採用試験に関する個人情報ファイルを含む。)
ロ 専ら試験的な電子計算機処理の用に供するための個人情報ファイル
ハ 一年以内に消去することとなる記録情報のみを記録する個人情報ファイル
ニ 資料その他の物品若しくは金銭の送付又は業務上必要な連絡のために利用する記録情報を記録した個人情報ファイルであって、送付又は連絡の相手方の氏名、住所その他の送付又は連絡に必要な事項のみを記録するもの
ホ 職員が学術研究の用に供するためその発意に基づき作成し、又は取得する個人情報ファイルであって、記録情報を専ら当該学術研究の目的のために利用するもの
ヘ 本人の数が議長が定める数に満たない個人情報ファイル
二 前項の規定による公表に係る個人情報ファイルに記録されている記録情報の全部又は一部を記録した個人情報ファイルであって、その利用目的、記録項目及び記録範囲が当該公表に係るこれらの事項の範囲内のもの
三 前号に掲げる個人情報ファイルに準ずるものとして議長が定める個人情報ファイル
第四章 開示、訂正及び利用停止
第一節 開示
(開示請求権)
第二十条 何人も、この条例の定めるところにより、議長に対し、議会の保有する自己を本人とする保有個人情報の開示を請求することができる。
(開示請求の手続)
第二十一条 開示請求は、次に掲げる事項を記載した書面(第三項において「開示請求書」という。)を議長に提出してしなければならない。
一 開示請求をする者の氏名及び住所又は居所
二 開示請求に係る保有個人情報が記録されている行政文書の名称その他の開示請求に係る保有個人情報を特定するに足りる事項
3 議長は、開示請求書に形式上の不備があると認めるときは、開示請求をした者(以下この章において「開示請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、議長は、開示請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。
二 開示請求者以外の個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により開示請求者以外の特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、開示請求者以外の特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)若しくは個人識別符号が含まれるもの又は開示請求者以外の特定の個人を識別することはできないが、開示することにより、なお開示請求者以外の個人の権利利益を害するおそれがあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。
イ 法令若しくは条例の規定により又は慣行として開示請求者が知ることができ、又は知ることが予定されている情報
ロ 人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、開示することが必要であると認められる情報
ハ 当該個人が公務員等(国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第二条第一項に規定する国家公務員(独立行政法人通則法第二条第四項に規定する行政執行法人の役員及び職員を除く。)、独立行政法人等の役員及び職員、地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第二条に規定する地方公務員並びに地方独立行政法人の役員及び職員をいう。)である場合において、当該情報がその職務の遂行に係る情報であるときは、当該情報のうち、当該公務員等の職及び当該職務遂行の内容に係る部分
三 法人その他の団体(国、独立行政法人等、地方公共団体及び地方独立行政法人を除く。以下この号において「法人等」という。)に関する情報又は開示請求者以外の事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、次に掲げるもの。ただし、人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、開示することが必要であると認められる情報を除く。
イ 開示することにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの
ロ 議会の要請を受けて、開示しないとの条件で任意に提供されたものであって、法人等又は個人における通例として開示しないこととされているものその他の当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるもの
四 議会、管理者、監査委員、国、独立行政法人等、他の地方公共団体及び地方独立行政法人の内部又は相互間における審議、検討又は協議に関する情報であって、開示することにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に住民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれがあるもの
五 議会、管理者、監査委員、国、独立行政法人等、他の地方公共団体又は地方独立行政法人が行う事務又は事業に関する情報であって、開示することにより、次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの
イ 国の安全が害されるおそれ、他国若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ又は他国若しくは国際機関との交渉上不利益を被るおそれ
ロ 犯罪の予防、鎮圧又は捜査その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれ
ハ 監査、検査、取締り、試験又は租税の賦課若しくは徴収に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ
ニ 契約、交渉又は争訟に係る事務に関し、国、独立行政法人等、地方公共団体又は地方独立行政法人の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害するおそれ
ホ 調査研究に係る事務に関し、その公正かつ能率的な遂行を不当に阻害するおそれ
ヘ 人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ
ト 地方公共団体が経営する企業又は独立行政法人等若しくは地方独立行政法人に係る事業に関し、その企業経営上の正当な利益を害するおそれ
(部分開示)
第二十三条 議長は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合において、不開示情報に該当する部分を容易に区分して除くことができるときは、開示請求者に対し、当該部分を除いた部分につき開示しなければならない。
(裁量的開示)
第二十四条 議長は、開示請求に係る保有個人情報に不開示情報が含まれている場合であっても、個人の権利利益を保護するため特に必要があると認めるときは、開示請求者に対し、当該保有個人情報を開示することができる。
(保有個人情報の存否に関する情報)
第二十五条 開示請求に対し、当該開示請求に係る保有個人情報が存在しているか否かを答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、議長は、当該保有個人情報の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。
2 議長は、開示請求に係る保有個人情報の全部を開示しないとき(前条の規定により開示請求を拒否するとき、及び開示請求に係る保有個人情報を保有していないときを含む。)は、開示をしない旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
一 この項の規定を適用する旨及びその理由
二 残りの保有個人情報について開示決定等をする期限
(第三者に対する意見書提出の機会の付与等)
第二十九条 開示請求に係る保有個人情報に名古屋港管理組合、国、独立行政法人等、他の地方公共団体、地方独立行政法人及び開示請求者以外の者(以下この条、第四十七条第二項第三号及び第四十八条において「第三者」という。)に関する情報が含まれているときは、議長は、開示決定等をするに当たって、当該情報に係る第三者に対し、議長が定めるところにより、当該第三者に関する情報の内容その他議長が定める事項を通知して、意見書を提出する機会を与えることができる。
二 第三者に関する情報が含まれている保有個人情報を第二十四条の規定により開示しようとするとき。
(開示の実施)
第三十条 保有個人情報の開示は、当該保有個人情報が、文書又は図画に記録されているときは閲覧又は写しの交付により、電磁的記録に記録されているときはその種別、情報化の進展状況等を勘案して議長が定める方法により行う。ただし、閲覧の方法による保有個人情報の開示にあっては、議長は、当該保有個人情報が記録されている文書又は図画の保存に支障を生ずるおそれがあると認めるとき、その他正当な理由があるときは、その写しにより、これを行うことができる。
2 開示決定に基づき保有個人情報の開示を受ける者は、議長が定めるところにより、議長に対し、その求める開示の実施の方法その他の議長が定める事項を申し出なければならない。
(法令又は他の条例による開示の実施との調整)
第三十二条 議長は、法令又は他の条例(名古屋港管理組合情報公開条例を除く。次項、次条第一項ただし書及び第四十条第一項ただし書において同じ。)の規定により、開示請求者に対し開示請求に係る保有個人情報が第三十条第一項本文に規定する方法と同一の方法で開示することとされている場合(開示の期間が定められている場合にあっては、当該期間内に限る。)には、同項本文の規定にかかわらず、当該保有個人情報については、当該同一の方法による開示を行わない。ただし、当該法令又は他の条例の規定に一定の場合には開示をしない旨の定めがあるときは、この限りでない。
3 第一項の規定は、保有特定個人情報については、適用しないものとする。
第二節 訂正
(訂正請求権)
第三十三条 何人も、自己を本人とする保有個人情報(次に掲げるものに限る。第四十条第一項において同じ。)の内容が事実でないと思料するときは、この条例の定めるところにより、議長に対し、当該保有個人情報の訂正(追加又は削除を含む。以下この章において同じ。)を請求することができる。ただし、当該保有個人情報の訂正に関して法令又は他の条例の規定により特別の手続が定められているときは、この限りでない。
一 開示決定に基づき開示を受けた保有個人情報
二 開示決定に係る保有個人情報であって、前条第一項の法令又は他の条例の規定により開示を受けたもの
3 訂正請求は、保有個人情報の開示を受けた日から九十日以内にしなければならない。
(訂正請求の手続)
第三十四条 訂正請求は、次に掲げる事項を記載した書面(第三項において「訂正請求書」という。)を議長に提出してしなければならない。
一 訂正請求をする者の氏名及び住所又は居所
二 訂正請求に係る保有個人情報の開示を受けた日その他当該保有個人情報を特定するに足りる事項
三 訂正請求の趣旨及び理由
3 議長は、訂正請求書に形式上の不備があると認めるときは、訂正請求をした者(以下この章において「訂正請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。
(保有個人情報の訂正義務)
第三十五条 議長は、訂正請求があった場合において、当該訂正請求に理由があると認めるときは、当該訂正請求に係る保有個人情報の利用目的の達成に必要な範囲内で、当該保有個人情報の訂正をしなければならない。
(訂正請求に対する措置)
第三十六条 議長は、訂正請求に係る保有個人情報の訂正をするときは、その旨の決定をし、訂正請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
2 議長は、訂正請求に係る保有個人情報の訂正をしないときは、その旨の決定をし、訂正請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
一 この項の規定を適用する旨及びその理由
二 訂正決定等をする期限
(保有個人情報の提供先への通知)
第三十九条 議長は、第三十六条第一項の決定に基づく保有個人情報の訂正の実施をした場合において、必要があると認めるときは、当該保有個人情報の提供先に対し、遅滞なく、その旨を書面により通知するものとする。
第三節 利用停止
2 保有特定個人情報に関する前項の規定の適用については、同項第一号中「又は第十二条第一項及び第二項の規定に違反して利用されているとき」とあるのは「第十二条第五項の規定により読み替えて適用する同条第一項及び第二項(第一号に係る部分に限る。)の規定に違反して利用されているとき、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律第二十条の規定に違反して収集され、若しくは保管されているとき、又は同法第二十九条の規定に違反して作成された特定個人情報ファイル(同法第二条第九項に規定する特定個人情報ファイルをいう。)に記録されているとき」と、同項第二号中「第十二条第一項及び第二項又は第十五条第一項」とあるのは「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律第十九条」とする。
4 利用停止請求は、保有個人情報の開示を受けた日から九十日以内にしなければならない。
(利用停止請求の手続)
第四十一条 利用停止請求は、次に掲げる事項を記載した書面(第三項において「利用停止請求書」という。)を議長に提出してしなければならない。
一 利用停止請求をする者の氏名及び住所又は居所
二 利用停止請求に係る保有個人情報の開示を受けた日その他当該保有個人情報を特定するに足りる事項
三 利用停止請求の趣旨及び理由
3 議長は、利用停止請求書に形式上の不備があると認めるときは、利用停止請求をした者(以下この章において「利用停止請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。
(保有個人情報の利用停止義務)
第四十二条 議長は、利用停止請求があった場合において、当該利用停止請求に理由があると認めるときは、議会における個人情報の適正な取扱いを確保するために必要な限度で、当該利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をしなければならない。ただし、当該保有個人情報の利用停止をすることにより、当該保有個人情報の利用目的に係る事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に著しい支障を及ぼすおそれがあると認められるときは、この限りでない。
(利用停止請求に対する措置)
第四十三条 議長は、利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をするときは、その旨の決定をし、利用停止請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
2 議長は、利用停止請求に係る保有個人情報の利用停止をしないときは、その旨の決定をし、利用停止請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
一 この項の規定を適用する旨及びその理由
二 利用停止決定等をする期限
第四節 審査請求
(審理員による審理手続に関する規定の適用除外)
第四十六条 開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等又は開示請求、訂正請求若しくは利用停止請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第九条第一項本文の規定は、適用しない。
(審査請求があったときの諮問)
第四十七条 開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等又は開示請求、訂正請求若しくは利用停止請求に係る不作為について審査請求があったときは、議長は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、個人情報の保護に関する法律施行条例(令和五年名古屋港管理組合条例第二号)第七条第一項に規定する名古屋港管理組合個人情報保護審議会(以下「審議会」という。)に諮問しなければならない。
一 審査請求が不適法であり、却下する場合
二 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る保有個人情報の全部を開示することとする場合(当該保有個人情報の開示について反対意見書が提出されている場合を除く。)
三 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る保有個人情報の訂正をすることとする場合
四 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る保有個人情報の利用停止をすることとする場合
2 前項の規定により諮問をした場合には、議長は、次に掲げる者に対し、諮問をした旨を通知しなければならない。
一 審査請求人及び参加人(行政不服審査法第十三条第四項に規定する参加人をいう。以下この項及び次条第二号において同じ。)
二 開示請求者、訂正請求者又は利用停止請求者(これらの者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
三 当該審査請求に係る保有個人情報の開示について反対意見書を提出した第三者(当該第三者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)
一 開示決定に対する第三者からの審査請求を却下し、又は棄却する裁決
二 審査請求に係る開示決定等(開示請求に係る保有個人情報の全部を開示する旨の決定を除く。)を変更し、当該審査請求に係る保有個人情報を開示する旨の裁決(第三者である参加人が当該第三者に関する情報の開示に反対の意思を表示している場合に限る。)
第五章 雑則
(適用除外等)
第四十九条 前章の規定は、法令の規定により法第五章第四節の規定が適用されない法第六十条第一項に規定する保有個人情報に相当する保有個人情報については、適用しない。
2 保有個人情報(名古屋港管理組合情報公開条例第七条に規定する不開示情報を専ら記録する行政文書に記録されているものに限る。)のうち、まだ分類その他の整理が行われていないもので、同一の利用目的に係るものが著しく大量にあるためその中から特定の保有個人情報を検索することが著しく困難であるものは、前章(第四節を除く。)の規定の適用については、議会に保有されていないものとみなす。
(開示請求等をしようとする者に対する情報の提供等)
第五十条 議長は、開示請求、訂正請求又は利用停止請求(以下この条において「開示請求等」という。)をしようとする者がそれぞれ容易かつ的確に開示請求等をすることができるよう、保有個人情報の特定に資する情報の提供その他開示請求等をしようとする者の利便を考慮した適切な措置を講ずるものとする。
(個人情報等の取扱いに関する苦情処理)
第五十一条 議長は、議会における個人情報、仮名加工情報又は匿名加工情報の取扱いに関する苦情の適切かつ迅速な処理に努めなければならない。
(審議会への諮問)
第五十二条 議長は、個人情報の適正な取扱いを確保するため専門的な知見に基づく意見を聴くことが特に必要であると認めるときは、審議会に諮問することができる。
(施行の状況の公表)
第五十三条 議長は、毎年度、この条例の施行の状況を取りまとめ、その概要を公表するものとする。
(委任)
第五十四条 この条例の実施に関し必要な事項は、議長が定める。
第六章 罰則
第五十六条 前条に規定する者が、その業務に関して知り得た保有個人情報を自己若しくは第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用したときは、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第五十七条 職員がその職権を濫用して、専らその職務の用以外の用に供する目的で個人の秘密に属する事項が記録された文書、図画又は電磁的記録を収集したときは、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第五十八条 前三条の規定は、名古屋港管理組合の管轄する区域外においてこれらの条の罪を犯した者にも適用する。
第五十九条 偽りその他不正の手段により、開示決定に基づく保有個人情報の開示を受けた者は、五万円以下の過料に処する。
附則
(施行期日)
1 この条例は、令和五年四月一日から施行する。
(名古屋港管理組合情報公開条例の一部改正)
2 名古屋港管理組合情報公開条例の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略