○名古屋港の港湾区域内又は港湾隣接地域内における行為の許可に関する条例施行細則
平成12年3月31日
告示第18号
(趣旨)
第1条 この細則は、次に掲げる条例及び規則の施行に関して必要な事項を定めるものとする。
(水域占用許可の対象)
第3条 水域占用許可の対象は、名古屋港港湾区域内の公有水面の占用のうち、その占用者、占用目的、占用期間等を総合的に勘案して、特定の者のために継続する排他的な水域の占用と認められるものとする。
(水域占用許可の範囲)
第4条 水域占用許可の範囲の標準は、護岸、堤防、岸壁、桟橋又は物揚場(以下「護岸等」という。)の天端を基点とする水域で別図のとおりとする。
2 条例第2条第1項第1号に規定する水域の上空100メートルまでの区域は、申請時直前の春分又は秋分の日における満潮位を基点とする。
(水域占用許可期間の取扱い)
第5条 水域占用を廃止する場合の水域占用許可期間は、原則として、既水域占用工作物の撤去工事が完了し、管理者が廃止の届出書を受理した日までとする。
2 既水域占用許可の区域と新規水域占用許可の区域が重複する場合は、新規水域占用許可の日の前日までを既水域占用許可の期間とする。
(水域占用許可申請の取扱い)
第6条 既水域占用工作物に、新たに重複する工作物を設置する場合の水域占用許可申請については、次のように取り扱うものとする。
(1) 水域占用者が同一の場合は、工事等許可事項変更許可申請書を提出すること。
(2) 水域占用者が異なる場合は、新規の水域占用者ごとに水域占用許可申請書を提出すること。
2 複数の者が共同して同一箇所を水域占用する場合は、次のように取り扱うものとする。
(1) 取扱代表者を決め、水域占用許可申請書に次に掲げる書類を添付すること。
ア 委任状
イ 法人登記簿謄本等
(2) 取扱代表者は、水域占用に関する手続の一切の行為を行うこと。
3 既水域占用工作物に、新たに工作物を設置する場合は、既水域占用者の承諾書の写を管理者に提出するものとする。
(水域占用許可の基準)
第7条 水域占用許可は、次のいずれかに該当するときに限り、許可することができる。
(1) 名古屋港の港湾区域に接する土地の所有者、借主又は用益物権者(以下「背後地の所有者等」という。)が、その地先水面を利用して港湾業務を行うため必要があると認められるとき。
(2) 背後地の所有者等がその地先水面を前号に掲げる業務以外の業務を行うため、特に必要があると認められるとき。
(3) 国、地方公共団体又は公益事業者が、橋梁、架空管、架空線、ずい道、埋設管、地中線、航路標識、係船浮標その他これらに類するものを設置するため必要があると認められるとき。
2 条例第2条第2項に定める許可ができない基準の詳細は、次に掲げるとおりとする。
(1) 港湾計画に違背し、又はその遂行の支障となるおそれがあるとき。
(2) 港湾の管理運営に支障となるおそれがあるとき。
(3) 港湾環境を悪化させるおそれがあるとき。
(4) 護岸等に悪影響を与えるおそれがあるとき。
(5) 周辺の航行船舶等に支障を与えるおそれがあるとき。
(6) 港湾公害防止施設に影響があるとき。
(7) 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第2号に規定する暴力団を利することとなると認められるとき。
(8) 前各号に掲げるもののほか、著しく公益に反すると認められるとき。
(水域占用許可の審査期間)
第8条 水域占用許可の審査期間は、20日間とする。ただし、次の期間は、審査期間に含まない。
(1) 書類の不備の是正を求めるために要する期間
(2) 審査中、申請者が自らの申請内容を変更するために要する期間
(3) 審査のために必要な資料の提供を求める場合のその応答があるまでの期間
(4) 名古屋港管理組合の休日を定める条例(平成3年名古屋港管理組合条例第7号)第2条第1項に規定する日の期間
(水域占用許可に係る遵守事項)
第9条 橋梁又は橋梁に添架されている工作物の工事を伴う場合は、次に掲げる事項を遵守するものとする。
(1) 航行船舶等に支障が生じないクリアランスを確保すること。
(2) 足場を設置する場合は、航行船舶等への安全対策を図ること。
(3) 道路管理者及び所轄警察署の許可書並びに利害関係人の承諾書(説明会の議事録の写を含む。)の写を申請書に添付すること。
2 作業船を使用する工事を伴う場合は、次に掲げる事項を遵守するものとする。
(1) 航行船舶等への安全対策を図ること。
(2) 作業船のアンカーワイヤー及び投びょう位置を示す事故防止標識を設置すること。
(3) 状況に応じ、警戒船を配備すること。
3 河川工事を伴う場合は、次に掲げる事項を遵守するものとする。
(1) 航行船舶等への安全対策を図ること。
(2) いかだとの接触を防止するための防衝構を設置すること。
4 しゅんせつ工事を伴う場合は、次に掲げる事項を遵守するものとする。
(1) 公的機関認定の底質土計量証明書又は地方公共団体等の分析試験結果書の写を申請書に添付すること。
(2) 土捨場を確保すること。
(3) しゅんせつ土砂の性質に応じた工法を採ること。
5 排水管の設置工事を伴う場合は、次に掲げる事項を遵守するものとする。
(1) 原則として、排水流速を0.3メートル/秒以下にすること。
(2) 排水の水質データを申請書に添付すること。
6 工事が完了したときは、次の図面のマイラーフィルムを管理者に提出するものとし、当該図面内に縮尺を記載するものとする。
(1) 平面図 日本産業規格A3 1部
(2) 断面図 日本産業規格A3 1部
(3) 水域占用面積求積図 日本産業規格A3 1部
(土砂採取を伴う水域占用許可の手続)
第10条 土砂採取の施工区域を設定し、水域占用をしようとする者は、土砂採取許可申請書に併せ水域占用許可申請書を提出するものとする。
(既水域占用の一部廃止手続)
第11条 翌年度において、既水域占用の一部分を分割し廃止しようとする者は、翌年度の始まる日の30日前までに、次に掲げる書類を管理者に提出するものとする。
(1) 廃止の届出書
(2) 翌年度の途中で廃止する水域占用部分の水域占用許可申請書
(3) 翌年度において継続する水域占用部分の水域占用許可申請書
(工事許可の基準)
第12条 工事許可は、次のいずれかに該当するときに限り、許可することができる。
(1) 背後地の所有者等がその地先水面を利用して港湾業務を行うため必要があると認められるとき。
(2) 背後地の所有者等がその地先水面を前号に掲げる業務以外の業務を行うため、特に必要があると認められるとき。
(3) 国、地方公共団体又は公益事業者が、水域施設、外郭施設、係留施設、運河、用水きょ又は排水きょの建設又は改良を行うため必要があると認められるとき。
(工事許可の審査期間)
第13条 工事許可の審査期間については、第8条の規定を準用する。
(工事許可に係る遵守事項)
第14条 工事許可に係る遵守事項については、第9条の規定を準用する。
(構築物建設許可の基準)
第15条 構築物建設許可は、次のいずれかに該当するときに限り、許可することができる。
(1) 背後地の所有者等が、その港湾隣接地域内の土地に構築物を建設するため必要があると認められるとき。
(2) 国、地方公共団体又は公益事業者が、名古屋港の港湾隣接地域内に構築物を設置するため必要があると認められるとき。
(構築物建設許可の審査期間)
第16条 構築物建設許可の審査期間については、第8条の規定を準用する。
(構築物建設許可に係る遵守事項)
第17条 載荷重の荷重計算対象は、土地又はくいに作用する構造物(構造物のくいを含む。)とし、貨物、備品、什器等の積載荷重を含むものとする。
2 載荷重の計量単位は、計量法(平成4年法律第51号)に基づく「ニュートン(N)」を使用するものとする。
3 新堀川沿いにおいて工事をする場合は、構築物の床高を名古屋港基準面(N.P)+3.0メートル以上にするものとする。
(廃物投棄許可の基準)
第18条 廃物投棄許可は、次のいずれかに該当するときに限り、許可することができる。
(1) 背後地の所有者等が、その港湾隣接地域内の土地に廃物を投棄するため必要があると認められるとき。
(2) 国、地方公共団体又は公益事業者が、名古屋港の港湾区域内又は港湾隣接地域内に廃物を投棄するため必要があると認められるとき。
(名義変更許可の基準)
第18条の2 条例第3条の2第1項及び第2項の許可は、次に定める基準をすべて満たした場合に限りすることができる。
(2) 前号に定める事業を続ける意思があること。
(原状回復義務免除基準)
第18条の3 条例第5条ただし書の管理者が特に認めたときとは、次に掲げるとおりとする。
(1) 水域返還等につき、管理者からの要請等があったとき。
(2) 原状回復することが、設置場所の構造等により不可能又は困難であって、かつ、港湾計画の遂行及び港湾の管理運営等に支障がないと認められるとき。
(3) 返還水域について新たに水域占用許可を受けたもの又はこれを受けることが確実であるものが、当該水域に存する工作物等の所有権等を継承するとき。
(4) その他管理者が港湾管理上、必要と認めたとき。
(届出書の提出期限)
第20条 規則第6条第1項に掲げる届出書の提出期限は、次のとおりとする。
(1) 住所、氏名又は名称を変更したときは30日以内
(2) 工事等に着手し、又は工事等が完了したときは7日以内
(3) 工事等を廃止したときは7日以内
(責任を負う期間)
第21条 規則第6条の2ただし書の責任を負う期間は、次のとおりとする。
(1) 原状回復の対象となる主たる物件の構造が耐用年数20年を超え、かつ、償却残存期間が10年を超える場合には、分割の日から10年間
(2) 原状回復の対象となる主たる物件の構造が耐用年数20年以下又は償却残存期間が10年以下の場合には、分割の日から5年間
3 条例第3条の2第2項により、条例第2条の許可を受けた法人及びその地位を承継する法人が会社法(平成17年法律第86号)第2条第3号及び第4号に規定する子会社及び親会社の関係がない場合は、前2項の規定にかかわらず、分割の日から3年間とする。
附則
この細則は、平成12年4月1日から施行する。
附則(平成13年告示第18号)
この細則は、平成13年4月1日から施行する。
附則(平成15年告示第29号)
この細則は、平成15年4月1日から施行する。
附則(平成24年告示第16号)
(施行期日)
1 この細則は、平成24年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この細則施行の際この細則による改正前の名古屋港の港湾区域内又は港湾隣接地域内における行為の許可に関する条例施行細則(以下「改正前の細則」という。)の規定により提出されている様式第4号の申請書については、この細則による改正後の名古屋港の港湾区域内又は港湾隣接地域内における行為の許可に関する条例施行細則(以下「改正後の細則」という。)の規定により提出されたものとみなす。
3 この細則施行の際改正前の細則の規定に基づいて作成されている様式第4号の用紙は、改正後の細則の規定にかかわらず、当分の間、改正後の細則の様式の要件を満たすよう修正して使用することができる。
附則(令和元年告示第28号)
この細則は、令和元年7月1日から施行する。
附則(令和3年告示第2号)
(施行期日)
1 この細則は、令和3年2月1日から施行する。
(経過措置)
2 この細則施行の際この細則による改正前の名古屋港の港湾区域内又は港湾隣接地域内における行為の許可に関する条例施行細則(以下「改正前の細則」という。)の規定により提出されている様式第1号から様式第8号までの申請書等については、この細則による改正後の名古屋港の港湾区域内又は港湾隣接地域内における行為の許可に関する条例施行細則(以下「改正後の細則」という。)の規定により提出されたものとみなす。
3 この細則施行の際改正前の細則の規定に基づいて作成されている様式第1号から様式第8号までの用紙は、改正後の細則の規定にかかわらず、当分の間、改正後の細則の様式の要件を満たすよう修正して使用することができる。
別図(第4条関係)